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2020年8月 2日 (日)

『大阪弁おもしろ草子』「けったくそ悪い」を読んで その2

大阪人はことに

「小便(しょ)」

に異常し好を有しているのではあるまいかと思われるくらい、愛着する。(p.58)

 

田川さんの、「」の使い方は好きである。

実際の発音にできるだけ近づけようとする意図が、大阪弁をちゃんと理解している感満載なので。

 

この下付の「 」も、撥音の軽快さを示している。

しっかり言う「ン」とは違うということである。

 

しっかり強調してダメだという時の、「あきまへん」の「ん」は下付では座りが悪い。

それに比べると、小便は下付のンの方がしっくりくる。

 

大阪弁のセリフを言わせるときは、わざわざこのルビを振るという。

東京人の編集者が勝手に「しょうべん」に直してしまうというのは、無粋というか無知というか。

 

方言に対する適切な表記を理解してもらえる編集者と出会えたんだろうか。

今となっては聞く術もないが。

 

この著書でも、いちいち説明したんやろうなと。

私も以前に「しゃあない」とは書かないけど、「しょうがない」と書いたら「しようがない」に修正されて、再修正を要求した。

 

そこは軽口で伝えたいところなんで、と説明したが、まだまだ大阪弁は書きことばには向かないのかもしれない。

だから、余計にこの下付の「 」はいいと思える。

 

なお、下付で表記するけど、モーラ性は感じる。

この「 」によって、CVN音節の意識が強まるかと言えば、そうでもない。

 

さて、「小便する」は商売用語で「商談を解約する、取り消しする」という意味。

ちなみに「ババかける」は、「品物は取って代金は払わぬこと」の意味である。

 

日常語として、「しょ」という発音ではあるが、それほど頻繁に使う言葉ではない。

これは、世代と生活環境によるものだと思う。

 

 

「しょ 」のアクセントは、HHHH。

「小便する」は、HHHHHH。

「ババかける」は、HH LLH。

 

 

 

その3につづく。

 

 

 

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