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2020年6月

2020年6月19日 (金)

『大阪弁おもしろ草子』「そやないかいな」を読んで その17

気づいたら、その17までいってた。

こまごまと分けて書いてたら、こんな感じに。

 

さて続きはと思って本を開いたら、あとは表現だけで済みそう。

これならすぐに書けそうなので、手を付けておく。

 

「のん」(疑問、質問)、「へん」(否定、打消)は女性語尾とある(p.55)が、そうでもない。

女は「行かへんのん」、男は「行かへんのんか」となっているが、私にはその性差は感じない。

私が女性化したとは思えない。「行かへんのん」は普通に使える。

「か」で強くぶつける感じが、女には言いにくいということなのだろうか。

 

なお、「へん」は、前の動詞語幹末がイ段で終わる時は、同化して「ひん」になる。

「見ィひんのん」となるのが普通で、私には「見いへん」はかなり変に感じる。

 

罵詈讒謗の表現については、これまで何度か出てきた。

「さらす」「けつかる」「こます」の命令形の例文が載っている。

 

「よう見さらせ」「おぼえてけつかれ」「やってこませ」「いうてこましたった」(p.55)

私にとっては、どれも使わない表現である。

 

 

「行かへんのん」のアクセントは、HLLLLL。

「行かへんのんか」は、HLLLLLH。

 

「見ィひんのん」は、HLLLLL。

 

「よう見さらせ」は、HL HHHL。

「おぼえてけつかれ」は、HHHHHHLL。

「やってこませ」は、HHHHHL。

「いうてこましたった」は、HHHHHHHLL。

 

 

この章終わり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020年6月 1日 (月)

『大阪弁おもしろ草子』「そやないかいな」を読んで その16

「だッ」(p.54)の表記がこれまた絶妙なのである。

一読目の時には伝わってこなかったが、内省を繰り返しているうちに少しわかってきた。

 

私は「~だす」は理解語彙ではあるが、使用語彙ではない。

なんぼなんでも古すぎるというのが偽らざる感情。1980年代に、日常的に耳にした記憶が限りなくない。

 

「千円だ」と「千円だッ」の違いは、前者は「千円や」、後者は「千円出す」。

それが音声上でも違っているので、こういった表記になっているのである。

 

「だす」の「す」は脱落しているけれども、そこに何かあることを伝えたいので若干力が入る。

その分が促音として聞こえているということ。

 

これは、「おます」の「おま」でも、よく観察すれば同様のことが言える。

とはいえ、「つるこうでおまっ」以外に、ほとんど私は耳にしないけれども。

 

「だ」の表記も示されている。分からなくもない。

文法的には規範的な感じがするが、スの下付けが表記法として規範的ではないという矛盾を抱える。

 

 

 

 

「千円だ」のアクセントは、LHLLL。

「千円や」は、LHLLL。

 

「千円だす」は、LHLLLH。(末尾は強調上昇調)

「千円だッ」は、LHLLHH。(末尾は強調上昇調)

 

 

その17につづく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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