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2020年6月 1日 (月)

『大阪弁おもしろ草子』「そやないかいな」を読んで その16

「だッ」(p.54)の表記がこれまた絶妙なのである。

一読目の時には伝わってこなかったが、内省を繰り返しているうちに少しわかってきた。

 

私は「~だす」は理解語彙ではあるが、使用語彙ではない。

なんぼなんでも古すぎるというのが偽らざる感情。1980年代に、日常的に耳にした記憶が限りなくない。

 

「千円だ」と「千円だッ」の違いは、前者は「千円や」、後者は「千円出す」。

それが音声上でも違っているので、こういった表記になっているのである。

 

「だす」の「す」は脱落しているけれども、そこに何かあることを伝えたいので若干力が入る。

その分が促音として聞こえているということ。

 

これは、「おます」の「おま」でも、よく観察すれば同様のことが言える。

とはいえ、「つるこうでおまっ」以外に、ほとんど私は耳にしないけれども。

 

「だ」の表記も示されている。分からなくもない。

文法的には規範的な感じがするが、スの下付けが表記法として規範的ではないという矛盾を抱える。

 

 

 

 

「千円だ」のアクセントは、LHLLL。

「千円や」は、LHLLL。

 

「千円だす」は、LHLLLH。(末尾は強調上昇調)

「千円だッ」は、LHLLHH。(末尾は強調上昇調)

 

 

その17につづく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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