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2019年10月

2019年10月12日 (土)

『大阪弁おもしろ草子』「そやないかいな」を読んで その6

「やっぱりいくのんかいな」

「ふん、いくわ」 (p.45)

 

「かいな」「いくわ」に性差がないというのは、今でもそうなんだろうか。

「かいな」は、「そんな古い言い方せんわ」っていう若い世代が増えてきている気がする。

 

「いくわ」の「わ」が、近畿圏以外には女言葉に見えるのだろうか。

第三者的に見れないので、このあたりは感覚としてよく分からない。

 

「嫌やわ」の「わ」とはかなり違って、男も女も普通に言う。

おそらく若い世代も先述のように「わ」を使うだろう。

 

「そんなこと言うたらあかんわ」

「そんなこと言うたらあかんで」(p.46)

 

「あかんわ」は軽く注意してるけど、まあしゃあないわなあって感じ。

「あかんで」はやや強めに注意しており、とりあえずやめとけって感じ。

 

「わい」は「わ」を強めた(p.46)ものだが、先の文で「あかんわい」とは言わない。

だから、この禁止の文脈では、「わい」は使えない。

 

「そないぐだぐだぬかすんなら、もう知らんわい!」(p.46)

 

「知らんわ」「知らんわい」ともに、これ以上相手にする気はないという意味で、両者は程度差である。

この場合に「で」と使うと逆に笑えるぐらい軽い。投げやり気味に相手にしないという程度に落ちる。

 

「わい」の度合いを強めると「じゃい」になる(p.47)とあるが、これはさすがに無理がある。

「じゃい」は「じゃ」「や」を強めたもので、「わい」とは系列が異なる。

 

「*もう知らんじゃい」とはさすがに言えない。

「じゃ」は「だ」の卑罵形なので、罵倒の強めという意味だけで「わい」と同じように語るには無理がある。

 

「なにするんじゃい」がパッと思いつく表現。

理屈上は、「これはペンじゃい」とは言えるけど、私の感覚にはない。

 

私の中で、「じゃい」は既に理解表現で、使用表現ではなくなっている。

「じゃいなんか言わんわ」ていう程度である。

 

 

 

 

「やっぱりいくのんかいな」のアクセントは、LLHL HHLLLLL。

「ふん、いくわ」は、HL HHL。

 

「そんな古い言い方せんわ」は、HHH HLL HHHH HHL。

 

「嫌やわ」は、HLLL。

 

「そんなこと言うたらあかんわ」は、HHH HL HLLL HHHL。

「あかんで」は、HHHL。

 

「そないぐだぐだぬかすんなら」は、HHH HLLL HHHLLL。

「もう知らんわい」は、HH HHHLL。

「知らんわ」は、HHHL。

 

「なにするんじゃい」は、LL HHLLL。

「これはペンじゃい」は、HHH HLLL。

 

「じゃいなんか言わんわ」は、HLLLL HHHL。

 

 

 

その7につづく。

 

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