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2019年9月

2019年9月30日 (月)

『大阪弁おもしろ草子』「そやないかいな」を読んで その5

「行きはりますか」

「いま、見てはる」

「言わはる通りします」(p.44)

 

「はる」という敬語の接辞は便利である。

「れる」や「いらっしゃる」「ご覧になる」「おっしゃる」より、仰々しさがなく、親しい敬語と言える。

 

若い世代には、廃れつつあるかもしれない。

私の世代でも、少し古いかなとは思っているので。

 

でも、全く使わないわけではない。

一方で使われる世代にはなっているが、私が若い世代から言ってもらえることはないような気がする。

 

 

 

「行きはりますか」のアクセントは、HHHHHHH。

「いま、見てはる」は、LH HHHH。

「言わはる通りします」は、HHHH HLL HHH。

 

「いらっしゃる」は、HHHHH。

「ご覧になる」は、HHHH LH。

「おっしゃる」は、HHHH。

 

 

その6につづく

 

 

 

 

 

2019年9月 4日 (水)

『大阪弁おもしろ草子』「そやないかいな」を読んで その4

「やな」が男言葉で、「やわ」が女言葉。(p.43)

このあたりは、性差を超えてしまっているような気がする。

 

私の内省では、「やわ」を使う頻度は少ないとは思うが、使っていないとは言い切れない。

女性が「やな」を使っても、違和感はない。

 

「そやな」「そやわ」やったら、私は前者を使う頻度が圧倒的に多いと思える。

「元気そうやな」「元気そうやわ」やったら、差はあるだろうけど両方とも言ってるように思える。

 

「そやな」は確認の意味で使っている。時に相手に返答を促すこともある。

それに対して、「そやわ」は、そういえばそうという感じで、はっと気づいた時に使っている気がする。

 

だから、男女差というよりはモダリティーという話者がどういう心的態度で物を述べているかの違いである。

「そやわ」より「そやな」の方が、当人にとって自信があると思っている。

 

「やな」が、目上や親しくない人には失礼に当る(p.44)というのは素直に首肯できる。

方言むき出しで待遇表現を使うのは、なかなか難しい。

 

「でっせ」「だっせ」「だす」は、田辺さんの世代を境に死語のようだ。(p.44)

当然、私の世代でも使う人はいなかったはずである。

 

冗談めいたしゃべり以外で、聞く機会はほとんどなかった。

吉本が昔作ったディスコ「デッセ・ジェニー」は、さんまさんによる「銭でっせ」を引っくり返した命名だが、「でっせ」がやはり古くさい。

 

「だす」に至っては、芦屋雁之助さんの「わてが雁之助だす」ぐらいしか出てこない。

「だす+ねん>だんねん」による「わてが雁之助だんねん」は、太平シローさんのモノマネの方が記憶にこびりついている。

 

 

 

「そやな」のアクセントは、HL↑。(語末をイントネーションで少し強調する)

「そやわ」は、HLL。

 

「元気そうやな」は、HHHHLL↑。(語末をイントネーションで少し強調する)

「元気そうやわ」は、HHHHLLL。

 

「わて」は、LH。

「わてが」は、LLH。

 

「銭」は、LH。

「銭でっせ」は、LLHLL。

「デッセジェニー」は、LLLHLL。

 

「雁之助」は、LLLLH。

「雁之助だす」は、LLLLLLH。

「雁之助だんねん」は、LLLLLLHLL・

 

 

その5につづく。

 

 

 

 

 

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