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2018年1月 1日 (月)

『大阪弁ちゃらんぽらん』「サン」と「ハン」を読んで その1

「「サン」と「ハン」」pp.209-219

以前に少し「~はん」について書いたことがある。

そこで、私は「~はん」の許容範囲が広いと書いた。
語尾がア段、オ段なら「はん」、それ以外は「さん」という制約が私にはない。

この制約が働く人は、子音調和が働いていると推定する。
かいつまんで言うと、前に来るのが前舌母音なら「さん」、後舌母音なら「はん」ということである。

それから改めて考えてみたのだが、私が使う「~はん」は「おばはん」と「嫁はん」だけ。
そうやって考えると、実質的にはほぼ使用語彙ではないと言える。

「はん」は京都方言の印象が強い。
大阪方言には、その影響を受けて若干入ってきたにすぎないと思っている。

「さま>さん>はん」という音韻変化だろうが、私は「さま」は口語では皇族以外に使わない。
それでさえ、大阪方言というよりは、結構共通語寄りのよそいきの大阪方言だと思っている。

皇族以外に使うと、よそよそしさしか感じないからである。
これは私の内省に過ぎないのだが、ここは主観ブログなので。

京都方言には「サマ」がなく、御所言葉では「サン」しかないという説(p.210)がある。
「禁中サン。皇后サン。大宮サン」「東宮サン」「春ノ宮サン」「御息所サン」(p.210)など。

他に「明治天皇サン」「皇太子サン」「殿サン」「御簾中サン」(pp.211-212)なども。
さすがに私はそこまで親しみを込めて呼ぶ度胸はない。

そして、間違っても皇族に大して「はん」と呼ぶことはない。
「はん」は、若干卑しめた言い方だというのが、私の内省である。



「おばはん」のアクセントは、HHHH。
「嫁はん」は、HHHH。

「禁中サン」は、HLLLLL。
「皇后サン」は、HHHLLL。
「大宮サン」は、HHHHHH。
「東宮サン」は、HHHLLL。
「春ノ宮サン」は、HHHHHHH。
「御息所(みやすんどころ)サン」は、HHHHHHHHH。

「明治天皇サン」は、HHHLLHLLL。
「皇太子サン」は、LLHLLLL。
「殿サン」は、HHHH。
「御簾中(ごれんちゅう)サン」は、HHHHHHH。



その2につづく。



Photo_2

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