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2017年7月 8日 (土)

『大阪弁ちゃらんぽらん』「ウダウダ」を読んで その2

「ゴネる」は使うが、「ゴテる」は使わない。
「ゴネる」より「ゴテる」の方が、勢いが強いような気がする。

そう感じるのは、「ネ」と「テ」の違いか。
鼻音の方が無声破裂音よりは、柔らかく聞こえるからである。


「オイオイ。おっさん。今、何いうてん。ワイの聞きまちがいかも知らんけどな、もういっぺんぬかしてみい」(p.186)


これは「ゴネる」より「ゴテる」の方が、確かにしっくりする。
「ゴネる」ほどの愛嬌はない。ただ、凄む(p.186)の方がもっとしっくりする。

また、これは大阪人の方がしっくりくる。
気が短い東京人だと、ゴテてる感じはしない。

「ゴテる」を使わないから、「ゴテセイ」(p.186)はよく分からない。
ゴテる人のことをさすんだろうか。


「ゴテる」は、対する人にそれ相応の警戒心と緊張を要求する状態だが、「ウダウダ」は物の数にも入れてもらえぬ状態である。(p.188)


しっくりする説明である。ただし、その1でも書いたように「ウダウダ」は計算して使える言い方である。
その絶妙な用例をちょっと長くなるが、以下に引用する。(熊:熊八中年、聖:田辺聖子)


熊:「浮気した男が、必死に言いつくろって、アリバイを主張したり、潔白をいいたてたりする、すると女房がせせら笑うて『何をウダウダいうてるんです! 証拠はあがっているんですよ。』こういうところにも使いますなあ」
聖:「なるほど適切な用法ですね」
熊:「あれはやはり、ウダウダいうてるほうが勝ちです。女は、白黒をつけるのが好きですが、あんなん、ホンマのこと白状するもんコドモ。オトナはウダウダ弁解し、いつのまにやら、立ち消えするもんです」
聖:「しかし、おくさんは承知しないでしょう」
熊「女は『すっかり白状しなさい、みとめなさい!』てんで、たけり狂いますが、これは絶対にウダウダに限る。すっくり話すとどうなるか」
聖:「どうなりますか」
熊:「よけい、とりみだす」


おあとがよろしいようで。


「ゴテる」「ゴネる」のアクセントは、LLH。

「ぬかす」は、HHH。「ぬかして」は、HHHH。
ここでの「ぬかす」は「言う」の意味。基本的に自身にではなく、相手を罵倒する時に使う。

「ゴテセイ」は???なんだが、LLLH。

「白黒」は、LHLL。
「たけり狂う」は、HHHHHH。

「すっくり」は、LLHL。



その3につづく。





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