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2017年4月 6日 (木)

『大阪弁ちゃらんぽらん』「あかめつる」を読んで その1

「あかめつる」pp.162-172

この過疎ブログが大阪弁ちゃらんぽらん読後感に路線を変えて1年2か月が経つ。
今回、これはどうにもこうにもという語彙にあってしまい、どうしよと考えてるところ。

まず、形態素解析ができなかった。
「赤目 吊る」で、ようやく少しだけ想像できるようになった。

血相変えた状態(p.162)とある。
赤目で血走って吊り目やったら、だいぶやばい奴なんだが。

「不仲になる」は結果論で、「赤目を見せていがみ合ふ」が正しいとのこと。
正しいかどうかは別にして、後者が先で前者が派生であることは分かる。

「目+かね>眼鏡」「目+いぼ>めいぼ>(…>めば)」みたいな、分かりやすい語構造。
しかし、私の脳内に全く存在しなかった。ひとまず例文を理解していくしかない。


「えらい赤目吊ってボロクソにいいよんねん」(p.163)


これに対する田辺聖子さんの所感がいい。


目を血走らせてまなじりを吊り上げ、肩をいからしている状態を活写してあますところがない。しかも、そういう怱忙のあいだに、ちゃんと相手の目の色まで見届けているということで、余裕のあることだから、実兄描写におかしみが添う。あるいは、いきり立つ相手に、
「そない赤目吊っていわんでもよろしやないか」
となだめてかかるとき、ふと相手に、おのれをふり返らせる機会をも与える。(p.163)


傍から見てたらというだけで、当事者にそんな余裕はないと思う。
これについては、男女差による見解の違いだろう。


「赤目吊って働いたかて、月給上るやなし、……ボチボチにしとかな、あほらしわ」(p.163)

営業マンか、年度末の経理か、締切直前の設計か。
あるいは書類作成に追われてパソコンと格闘している社員か。

必死のパッチで働くのは時に必要だが、赤目吊ってたら血圧上がって仕方ない気がする。
でも、誰かが働かなければならない時はある。

亭主の好きな赤烏帽子。ブラック企業での理不尽な赤であるという皮肉な解釈ができる。
そしたら、ブラック企業には赤目吊ってるのが多いんだろうか。

いや、赤目を吊る前に、顔が青ざめているような気がする。




「あかめつる」のアクセントは、さんざん悩んだあげくLLHHH。
「赤目」がLLH、「吊る」がHHなんで、そうした。


「ボロクソ」はHHHH。
「必死のパッチ」はLLLH LLH。



その2につづく。





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