« 『大阪弁ちゃらんぽらん』「あんだらめ」を読んで その3 | トップページ | 『大阪弁ちゃらんぽらん』「あもつき」を読んで その2 »

2017年3月20日 (月)

『大阪弁ちゃらんぽらん』「あもつき」を読んで その1

「あもつき」pp.151-161

今回は食物の名称を考えよう(p.151)とあるので、そうする。
今回も古い言い方が多く、なじみがない言葉が多い。

「おかいさん(p.152)」については、以前にも書いたことがあるが、使わなくはない。
「おかゆさん」や「おかゆ」も使っているが、ぞんざいに言えばたぶんそう言っている。


なお、紀州では茶粥のことをおかいさんというとのこと。
派生というべきか、拡大用法というべきか。

「おみい(p.153)」は、これだけではさっぱり想像がつかない。
「おみみ>おみい」という変化なんだが、これでもさっぱり想像がつかない。

「浪速方言大番附」では「おみや」、「御所ことば」では「おみみ」、「日本国語大辞典」では「おみい(御味)」が掲載されている(p.154-155)ようだ。「omiya>omimi>omii」か、「omimi>omiya, omimi>omimi」という2つの枝分かれ変化か迷うところである。

全くもって蛇足になるが、「おみみ>おみい」は、「すいません」嫌いへの抗弁となる。
音韻的には子音となる鼻音の脱落なので。
「すいません」ならmの脱落、「すんません」ならiの脱落。
正しい日本語好きでも、音便まで批判するわけではないだろうと思いたい。
「すみません」代わりに「すいません」と言うと、「タバコか」みたいな返しがあると聞いたことがあるが、これは「済みません」と「吸いません」のアクセントが違うのでセンスがない。

「おせん(p.156)」が煎餅だということは分かるが、甘い煎餅だとは理解していなかった。
となると、私の内省ではなんちゃって理解語彙となる。

「おかき(p.156)」が塩煎餅というのだが、これも若干違和感がある。
私の内省では煎餅は平たく、おかきは棒状なので。

「エー、おせんにキャラメル、おかきにあられ……(p.156)」
昭和10年代のカツドウ小屋(映画館)で売り子さんがいう文言。

そうなると、前者が甘いもので、後者がしょっぱいものか。
なお、私の内省では「あられ」は小さい球状のものである。




「おかいさん」のアクセントは、LLLHH。
「おかゆさん」もLLLHH。「おかゆ」はLLH。

「おみい」はLHL。「おみみ」も「おみや」も同様にLHL。

「済みません」はLLLLH。「すんません」も「すいません」もLLLLH。
「すんまへん」は摂津弁じゃない気がする。「すいまへん」は私の内省ではあってもいいがかなり違和感がある。

「吸いません」はHHHHH。
共通語だと「すみません」も「吸いません」もLHHHLで同じなので、そういうネタになるのか。

「おせん」はLHL。「汚染」ならHHH。
「おかき」はLHL。「あられ」はHHH。



その2につづく。




« 『大阪弁ちゃらんぽらん』「あんだらめ」を読んで その3 | トップページ | 『大阪弁ちゃらんぽらん』「あもつき」を読んで その2 »

ことば」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/591061/65042008

この記事へのトラックバック一覧です: 『大阪弁ちゃらんぽらん』「あもつき」を読んで その1:

« 『大阪弁ちゃらんぽらん』「あんだらめ」を読んで その3 | トップページ | 『大阪弁ちゃらんぽらん』「あもつき」を読んで その2 »

フォト
無料ブログはココログ

人気ブログランキング

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31