『大阪弁ちゃらんぽらん』「あんばい」を読んで その4
「ソコソコでいこか」(p.93)
そこそこのもんっていうのは、若干高いもん。
私は「そこそこでいこか」とは言わないが、意味は分かる。
そこそこが高いもんを表す用法は、たぶん共通語にはない。
使ってるとしたら、大阪弁を知ってる人だろう。
ただ、「ソコソコのとこやなあ」というのは、決して褒め言葉ではない。
だから、泊まった旅館で女将さんや仲居さんの前で言うと誤解があるので止めた方がいい。
「原稿できましたか」「ま、ぼちぼち」(pp.93-94)
このぼちぼちは、ちょっとずつ進んでいるともとれるし、あんまりすすんでないけどできてないことを伝えるためにとりあえず言うてるんやなともとれる。
「ぼちぼちいこか」(p.94)は二義的である。1つは単純に「そろそろ行こうか」という意味。
アクセントはHLLLが私には合う。
もう1つは、徐々や少しずつにというニュアンスではなく、「そろそろ本気出せよ、気合い入れていくぞ」をやんわり言ってる。アクセントはLLHLが私には合う。
ぼちぼちのアクセントはLLHL~HLLL。
LLHLの方が大阪弁っぽい感じが強い。
そこそこのアクセントはLHLL。
この章終わり。
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